• 地盤の専門家神村真による宅地防災の情報発信サイト

住宅分野の地盤補強では使用頻度の高い工法の一つが柱状改良工法です。

改良長を現場に自由に調整できる等、工事の自由度が高い点や材料費が比較的廉価な点は、設計者としては魅力のある工法です。

しかし、補強体を現場で作るので、品質確保が難しく、事前の固化材量を確認するための配合試験や事後のボーリングコアによる固化状況の確認が必要な工法でもあります。

ところが、住宅分野では、配合試験もボーリングコアによる品質確認も行われません。

私は、この状況は適切ではないと考えています。設計で改良体の品質を定義し、現場でそれが再現できていることを確認するのは「当然の行為」です。これを行わないと、適切な改良体ができたことを確認することは不可能です。

第三者機関で技術審査を受けた工法の中には、固化材の配合を規定したり適用条件を縛ることで、配合試験やボーリングコアによる品質検査を省略可能とするものがあります。これらは、様々な検証の上に、省略可能であることを確認しています。

柱状改良工法は使い勝手の良い工法ですが、上記のような事実を知ったうえで適切に利用して頂きたいと思います。

この動画は、以下のブログ記事を参考に作成したものです。併せてご覧ください。



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